2018年2月15日に、アメリカの仮想通貨取引所「GDAX」を運営するCoinbase(コインベース)が、暗号通貨(仮想通貨)支払いの受付を簡単に導入できる決済サービス「Coinbase Commerce(コインベース・コマース)」を開始しました。
コインベース・コマースのサービス開始について、コインベースのブログで知り、試しに登録して使ってみたところ、思った以上に簡単に使えました。
その使い勝手を、Twittter(クリプト教授Twitter)で呟いてみると、なかなかの反響があったので、今回はコインベース・コマースの登録方法、使い方の手順をまとめておきたいと思います。
試しにやってみたら、数分で自分のブログに仮想通貨支払いの埋め込み完了!簡単!
「コインベース・コマース」https://t.co/Bh4KA2Q4xtにアカウント登録→ブログURL登録→埋め込みリンク発行→ブログ貼付完了。
埋め込み結果は、このブログhttps://t.co/oE2apvHDhnの右上ウィジェット見てください。 https://t.co/Ou2ky6T1tB
— クリプト教授@仮想通貨 (@life2017go) 2018年2月16日
目次
「Coinbase Commerce(コインベース・コマース)」とは?
コインベース・コマース公式サイト:https://commerce.coinbase.com/
世界有数の仮想通貨取引所を運営するCoinbaseによって設計、構築された、暗号通貨(仮想通貨)による支払いを受け付ける決済サービスです。
2018年2月現在では、以下の4種類の仮想通貨による支払いに対応しています。
ビットコイン(BTC)
イーサリアム(ETH)
ビットコインキャッシュ(BCH)
ライトコイン(LTC)
「コインベース・コマース」で何ができる?
仮想通貨の支払い受付ができる決済リンク(ボタン)を簡単に作成できます。
つまり、10分程度あれば、あなたのブログ、オンラインショップ、などのwebサイトに、仮想通貨(BTCなど主要仮想通貨4種類)の決済ボタンを設置できるということです。
決済リンクが発行できるので、メールマガジン、メール請求、などにも使えますね。
決済リンクの発行は、以下の2種類から選べます。
・金額設定ありの決済リンク(商品販売などに)
・金額設定なしの決済リンク(寄付などに)
コインベース・コマースの登録から始めるまでどれくらいかかる?
実際に試しにやってみたところ、10分以内で自分のブログに仮想通貨支払いボタンの埋め込みが完了しました。
思っていた以上に簡単です。
大まかな手順は以下の通り。(ブログに決済ボタンを導入する場合)
①「コインベース・コマース」にアカウント登録
②ブログURL登録
③仮想通貨支払いの決済ボタン発行
④埋め込みタグをコピーして、ブログに貼り付けて完了
「コインベース・コマース」の仮想通貨支払いの導入結果
2種類の決済リンクをそれぞれ発行してみました。
①金額設定ありの決済リンク(商品販売などに)
決済リンク:https://commerce.coinbase.com/checkout/9abb6e7e-46dd-4095-b085-c96f48cb8d1f
Buy with Crypto
②金額設定なしの決済リンク(寄付などに)
決済リンク:https://commerce.coinbase.com/checkout/cecab5e2-166c-48fc-9329-cd217b0e5559
Donate with Crypto
実際の支払い方法は、以下の画像3枚のように、
・上の決済ボタン押す(下の画像1枚目)
↓
・支払い仮想通貨を選択する(下の画像2枚目)
↓
・送金先アドレス画面が表示される(下の画像3枚目)
↓
・送金アドレスに支払い者が仮想通貨で送金すれば支払い完了です。



「コインベース・コマース」の支払い受付具合
Twitterで反応してくれた見知らぬ方(@smurakam0201さん)が、試しにBTCを寄付ボタンから送金してくれました。(@smurakam0201さん、ありがとうございました!)
送金のスピードは、通常の仮想通貨のトランザクションスピードによるのでBTCなら10分以上かかりますが、送金してくれた連絡後ほどなくして、
・着金のPCメールくる(下の画像1枚目)
・コインベースコマースのダッシュボードで残高と履歴確認できる(下の画像2枚目)
非常にスムーズに着金の確認をすることができました。
「コインベース・コマース」の登録方法・使い方
最後に、「コインベース・コマース」の登録方法・使い方について、スクショを使いながら説明していきたいと思います。
なお、GoogleChromeなどのブラウザで「コインベース・コマース」のwebサイトを表示すれば日本語への翻訳表示もできて、それなりに読み取れる表示ですのでお試しください。
①「コインベース・コマース」のwebサイトトップページの「Get Started」または「Sign in」をクリック。
②アカウント登録画面で、メールアドレス、パスワード、を入力して、規約同意にチェックしてSign up。登録したメールアドレスに自動確認メールが届くので、メールの認証リンクをクリック。これでコインベースコマースの管理画面(ダッシュボード)にログインできます。
③ダッシュボードで最初にセキュリティ設定をします。2段階認証です。仮想通貨取引所などの2段階認証と同じです。仮想通貨のウォレットとして使用することになるので当然必須です。
④ボタンを押すと2段階認証用QRコードが表示されるので、スマートフォンアプリ「Google authentication」で読み込んで、6桁コードを入力します。
⑤次に、リカバリーフレーズの保存と設定です。上の「Backup recovery phrase」をクリックして「recovery phrase」(私の場合は12個のキーワードでした)が表示されるのでメモをとり、下の「Verfy recovery phrase」をクリックして、メモったリカバリーフレーズを入力して確認をします。
⑥下の「Verfy recovery phrase」をクリックして、メモったリカバリーフレーズを入力して確認をする画面です。キーワードとキーワードの間には半角スペースをいれましょう。たしかコピペはできないエラーが表示された記憶なので、手入力していきます。
⑦ここまでで、アカウント登録が完了です。ダッシュボード画面。
⑧左の「Setting」から「Whitelisted domains」画面で決済リンク(ボタン)を導入したいwebサイトのドメインを登録します。URLを入力するだけです。
⑨いよいよ、仮想通貨支払いの決済リンク(ボタン)を発行します。ダッシュボード左下の「Accept payments」をクリックすると、「商品リンク」「寄付リンク」どちらを作成するか選ぶ画面が表示されます。以下では寄付リンクから作成する画面ですが、商品リンクもほぼ同じで金額を入力するだけの違いです。
支払い時に、支払者の情報が必要有無について選択します。必要なし、名前、メールアドレスの入力を求めるかを選べます。支払者と支払額の照合が必要な場合は、名前かメールアドレスの入力を受けつけたほうがよさそうです。
決済リンクの名前、説明を入力すると、決済リンクが発行されます。決済リンクはURL形式ですので、このままメール本文や、ブログやオンラインショップなどのwebサイト上に表示することができます。
Embedを選択すると選択すると、webサイトへの埋め込みタグが表示されるので、コピーしてwebサイトに貼り付けることで決済ボタンの埋め込みができます。
⑩上記の流れで作成したブログに埋め込んだ仮想通貨による寄付の決済ボタンです。
以上です。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
仮想通貨による支払いの受付が簡単にできるようになると、決済手段として導入するお店や企業が増えて、利用者はより便利に、導入者はより収益の機会が増える、といった相互にメリットが出てきます。
コインベースのこの決済サービスだけで全世界の決済が変わるとまではいきませんが、地道に仮想通貨の用途や可能性を広げるといった意味で非常に価値のある取り組みだといえるでしょう。
なお、コインベースコマースを実際に利用する方は、仮想通貨取引所と同様に、コインベースという一企業のサービス上で仮想通貨の管理をするという点は忘れずに。
コインベースはアメリカだけでなく世界的に評判のよい、しっかりした印象の企業ではありますが、当然100%安全とは言い切れません。
取引所と同様に、ハックされる可能性もなきにしもあらずですので、カウンターパーティーリスクには気をつけましょう。
具体的には、支払いの受付後、ダッシュボードで大きな額の仮想通貨を置いておくような運用は避けたほうがよいと思います。
コインベースコマースのダッシュボードをホットウォレットと捉えるならば、定期的にハードウォレットなどのコールドウォレットに、ダッシュボードから仮想通貨を移すような運用が望ましいでしょう。